(本) わすれられないおくりもの
死別の悲しみをやわらげる絵本
夫との死別直後、つらくて、感情的にも不安定で、何とか心の支えになりそうな、良さそうな本を見つけると、次々に読んだ時期があります。
そんなとき読んだ1冊がスーザン・バーレイの
わすれられないおくりもの です。
いろんなことを考えすぎて疲れている頭に、絵とお話がやさしいです。
年をとったアナグマが死んでしまい、みんな悲しいけれど、アナグマに教えてもらったことを大事にして、いきいきと生きていくというお話です。
夫がいなくなってしまってつらく、今まで続いてきた結婚、家族の生活を振り返ることができなくなっていたときに、少し時間がたてば大切な時間として思い出せるのだろうか、と思いながら読んだ本です。
アナグマは立派な人(人?)でしたが、私の夫の峰雄さんはこんなに立派な人ではありません。
この絵本を読んでいると人に言うと、まるで峰雄さんをアナグマのように立派な人だと思っていると言っているようで、あまり人には言えません。
峰雄さんはアナグマのように立派ではないですが、ふたりで過ごしてきた時間の中で手に入れてきたもの、大事なものがあるはずだと思いました。
そういうおくりものを懐かしく思い出せる日が早く来ればいいなと思います。
今はまだ、懐かしく、とは言えません。
また、アナグマは年をとっているので走ったりできませんが、トンネルを抜けた後(死んだ後)元気に走っています。
夫は亡くなる前普通に悩みもあり、体を痛めたところもあり、つらそうなときもありました。
アナグマが走っているところを読むと
峰雄さんは今はきっと、もともとの峰雄さんらしく、元気いっぱいなのだろう
と思えます。
この絵本はおすすめです!