(本) 別れに苦しむ、あなたへ。
パートナーと死別した方の書いた本
パートナーと死別した方に読んでいただきたい本の紹介です。
私は夫との死別後、少し時間がたってから読みました。
精神科医のトミーさんの、
別れに苦しむ、あなたに。
です。
はじめは正直、トミーさんが自分のことをアテクシって言ってるし、別れたパートナーの方をジョセフィーヌって呼んでるし、変な本だなぁと思いました。
でも読んでみると、とてもいい本でした。
トミーさんは愛するパートナーと死別していて、プロローグでパートナーが亡くなられた時のトミーさんの様子が書かれています。
大変な精神状態なのに、穏やかに時間が流れているように見えるときがあることや、パートナーに対面したときの慟哭などは、自分が体験してきた時間の様で、こういう状態にあるのは自分ひとりではないのだと思えます。
また、トミーさんの体験を読むことで、同じような死別直後のつらい時期を自分が通り抜けてきたことが確認できて、がんばってきたねと自分をいたわる気持ちになります。
この本には、精神科医の立場からのつらい時期の過ごし方、対処法等のアドバイス、質問に答える形でのアドバイスなど、いろいろ書いてあり、読むと涙が出てくるので頻繁には見ないのですが、読むと、こういうことをした方がいいな、とかこれを取り入れてみようかなと考えることができます。
いちばん心に残っている言葉は、
あなたはパートナーを失いたくなかったでしょ。
から始まる、読者に悔やむ必要はないということを言っている部分です。
長い文章ではないのですが、ここは直接読んだ方がいい気がします。
ここを読むと涙がでてきてしまいます。
ほんとうに、夫を失いたくなかったです。